国会報告 その97(2002.6.3発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




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国会報告(02.5.26〜6.1)



■5月26日(日) 労組、びっくり市、弔問、出版記念

9時半から労組の運動会の開会式。

その後、盆栽会に顔を出してから、上三川町に移動し、日産労組創立記念・ 支部行事に参加。

宇都宮に戻り、11時半過ぎからびっくり市。今日もタイの汁そば屋の売 り子をする。

14時から組合の総会。

終了後、弔問。

18時から出版記念ミニパーティー。一連のミニパーティーは今日で一応 終わりになるが、最終回は事務所のボランティアルームを使って行った。




■5月27日(月) MR、講演、趣旨説明準備、(→東京)

7時45分からマンデーリポート。

10時から栃木県労働者福祉協議会の定期総会に出席。

挨拶終了後、「水島広子ネットワーク通信」のゲラを受け取って、直ちに 日光へ。
12時から、古河電工労組の女性懇談会で講演。「多様な価値観を尊重で きる社会を目指して」がテーマ。講演終了後、会食。

宇都宮に戻って、夕方、原稿チェックなどの事務作業をしていると、東京 事務所から連絡がある。有事法制の公聴会の日程を、与党が2日とも延期 したため、国会が正常化することになった。突如として、明日、心身喪失 者医療観察法案が本会議に上程されることになったとのことで、私も民主 党案の趣旨説明と答弁をすることになったそうだ。

今まで、衆議院法制局の方たちとの作業は、平岡秀夫衆議院議員と共に進 めてきた。平岡さんは弁護士であり内閣法制局で働いていた法律の専門家 でもあるが、私たちが作った3改正案のうち、精神保健福祉法の改正案は 私が責任を持って、また、裁判所法と検察庁法の改正案については平岡議 員が責任を持って作成してきた。本当は、それぞれがそれぞれの法案の趣 旨説明をしたかったのだが、議運の方から「一人でまとめて」と言ってき たため、平岡議員に譲られる形で私が一人で趣旨説明をすることになった という。

まだ準備をしていなかったので慌てたが、とりあえず予定していた夜の会 食に向かい、会食後、車で東京へ。
夜遅く東京に到着してから、趣旨説明の原稿作成。




■5月28日(火) 配偶者控除、歩きタバコ、本会議趣旨説明、死刑廃止

本日の本会議に向けて、質問者の最終稿もまだ受け取っていなかったり、 答弁の分担ができていなかったり、と、まだ混乱しており、また、昨夜書 いた私の趣旨説明の原稿も手直ししたかったため、朝からバタバタと準備 に追われる。

そうは言っても、9時半からは男女共同参画調査会の勉強会を主催してい る。
男女共同参画会議・影響調査専門調査会「ライフスタイルの選択と税制・ 社会保障制度・雇用システム」に関する中間報告について、内閣府男女共 同参画局より聴き取り。日本は今少子化が騒がれているが、国際比較する と、女性の労働力率が高いほど出生率は高い。日本は両方とも低いという ことになる。

今日受け取った資料の中で、大変衝撃的だったのは、「配偶者控除のまや かし」だ。私たちは今、税制の中立性、また、「控除から給付へ」という 切り替えの流れの中で配偶者控除の問題を扱っているが、常に抵抗勢力と なるのが、配偶者控除の恩恵を受けている人たちである。また、配偶者控 除を受けるために、「103万円の壁」を意識して労働時間調整をしてい る人たちもたくさんいる。ところが、妻が勤務を継続している世帯と、妻 が常勤退職後パートの世帯では、労働時間調整等による税額減少は、何と、 生涯で100万円程度なのだ(1年では数万円)。一方、妻が勤務を継続 した世帯と退職した世帯とでは、生涯可処分所得に実に1億5千万円以上 の違いがある。これは当然、企業からの家族手当や保険料の支払額なども 全て考慮に入れた後の数字だ。配偶者控除を受けられなくなると経済的な 負担が重くなる、と思いこんで、「働かないようにしている」女性が多い が、実際に計算してみると、その実態はこんなものだったのだ。

10時半からは、「歩きタバコ法案」について、日本テレビのインタビュ ー。本日午後の放映ということなので、この時間の収録になった。

何とか準備が間に合い、12時40分から代議士会。
13時から本会議。
採決3本の後、政府の「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の 医療及び観察等に関する法律案」の趣旨説明を法務大臣から、そして、政 府案への対案として私たちが作成した「裁判所法の一部を改正する法律案」 「検察庁法の一部を改正する法律案」「精神保健及び精神障害者福祉に関 する法律の一部を改正する法律案」の3法案について、法案提出者として 私が趣旨説明を行った。

その後、各法案について民主党の中村哲治議員が質問をし、法務大臣、厚 生労働大臣、私、民主党の平岡秀夫議員の順で答弁。

本会議での質問・答弁はすでに3回経験しているが、趣旨説明は初めて。 野党の議員立法が本会議で趣旨説明されることは極めてまれで、私が当選 してからまだ5回だが、そのうち3回で答弁や趣旨説明をさせていただい たのは大変幸運なこと。もちろん最多記録だ。(ちなみに、私が答弁席に 向かうと、自民党席も「まただ」とざわついていたそうだ。後で先輩議員 から「下手な大臣よりもよほど多く登壇しているね」と言われた)

大阪・池田小学校事件直後からの政府の精神障害者差別的な姿勢に危機感 を強め、昨年の6月に党内にプロジェクトチームを立ち上げ(私は事務局 長)、政府のような有害な制度を作るのではなく、今本当に必要とされて いる現行制度の改善を目的とした立法をした。
野党の立場での議員立法は本当に大変な仕事だ。事務局長代理として一貫 して力を合わせて作業してきた平岡議員と共に本会議場の大臣席に座り、 感無量のひとときだった。

14時半に、医師の臨床研修義務化に向けての対談の依頼の面会。

15時45分から、「欧州評議会議員会議」と「死刑廃止を推進する議員 連盟」が主催の司法人権セミナーに参加。
昨日・今日と2日間にわたって開かれているセミナーだが、私たち死刑廃 止議連のメンバーが少しずつ費用を負担し合って欧州評議会の議員の方た ちや韓国の議員をお招きし、死刑廃止を実現した各国の経験を学んだ。
ちなみに、死刑廃止議連の会長は亀井静香氏だ。土井たか子顧問が「自民 党の中でも最も自民党らしい亀井議員が会長になられたことに驚いたが、 亀井会長のスピーチをうかがって本当に感銘を深くした。裁判は人間がや ることだから必ず誤りはある。誤りは、政府から見れば、100に1つか もしれないが、えん罪の被害者となる本人にとっては100のうち100 なのだ。だから、この問題について私たちは謙虚でなければならない、と いうことをおっしゃった」と亀井会長のエピソードを紹介していた。

16時半から国会等移転問題についての全議員政策懇談会。

18時前に事務所に戻ると、外務省の方たちをお待たせしてしまっている。 先日開かれた国連・子ども特別総会について、木曜日の子ども政策プロジ ェクトチームで説明してもらいたいことや持ってきてほしい資料などの打 ち合わせ。

党本部に移動し、19時から公募の第二次書類審査。




■5月29日(水) 厚労、精神医療、連合、厚労委、雇用、いっきの会

8時から厚生労働部門会議。
各種事務連絡。法案対応。

8時半から司法と精神医療の連携に関するプロジェクトチーム。
日弁連、全国自治体病院協議会、日本精神神経学会、精神保健従事者団体 懇談会の方たちをお招きして民主党案の説明と意見交換。

9時半から、人権擁護法案について取材。

連合の「健保法改正反対行動」で挨拶してから、厚生労働委員会へ。今日 も健保法改正案などの審議。夕方まで延々と続く。

与党席がガラガラで、定足数を満たさなくなり、11時20分頃、委員会 がストップ。27分に再開した。

17時から、雇用対策プロジェクトチーム・男女共同参画調査会合同会議。 均等待遇原則とは何か、都立大学教授の浅倉むつ子教授より聴き取り。

19時から、「いっきの会」と野党担当のマスコミの方たちとの懇親会。




■5月30日(木) 女性政策、取材、本会議、子ども政策、米大使館

8時には議員会館に出勤したが、女性政策の原稿を政調会長と読み合わせ る会が昼にセットされたため、慌てて書き残している原稿を書く。そのた め、介護保険の会と法務部門会議に出られず。

10時に、米国人の女性がDV法や他の女性関連の政策について取材に見 える。

11時半から女性政策草案会議。

12時40分から代議士会。
13時から本会議。
採決7本の後、建築基準法等の一部改正案と高齢者、身体障害者等が円滑 に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律の一部改正案について、 国土交通大臣より趣旨説明の後民主党の質疑。

16時から子ども政策プロジェクトチーム。
国連子ども特別総会(5月8日ー10日)について、肥田美代子さんと外 務省から聴き取り。

17時半に米国大使館のニ等書記官の方が来室。医療制度改革について、 など。




■5月31日(金) 医療問題、法務、趣旨説明、厚労委、(→宇)

8時から医療問題ワーキングチーム。医療現場における心理職の国家資格 化に関する作業部会。
今日は、臨床心理技術者の国家資格制度の必要性について、日本心身医学 会より聴き取り。

9時から法務委員会。参議院先議だった国際受刑者移送法案の審議。
平岡議員(野党筆頭理事)より、今日の委員会の終わりに心身喪失者医療 観察法案の趣旨説明が行われると伝えられる。対案である民主党案の趣旨 説明を私が行うようにということである。
この法案の審議入りに当たっては、私たちは厚生労働が主管だと思ってい るので、厚生労働委員会との連合審査を行うことを条件としていた。今朝 の理事会で法務委員長が「連合審査を経ずして審議を終了しない」という ことを約束し、民主党の国対から自民党の国対に確認した上で、今日の審 議入りということが決まったそうだ。

慌てて事務所に戻って趣旨説明文書の作成。

10時からは厚生労働委員会が開始。今日も健保法改正案等の審議。定足 数を満たさなくなり次第委員会審議を止めるというピリピリした雰囲気の ため、法務委員会よりも厚生労働委員会を優先してこちらに出席。

12時に厚生労働委員会が休憩となったため、法務委員会へ。
13時前に法務委員会の質問が終わり、採決。その後、政府案の趣旨説明 を法務大臣、民主党案の趣旨説明を私が行った。

その後、厚生労働委員会が再開して17時まで。

夜、宇都宮へ。




■6月1日(土)  解放同盟、街頭、ミニパーティー

大平町に移動して、10時から部落解放同盟栃木県連合会第30回定期大会。

宇都宮に戻って接客や打ち合わせ、散髪など。

その後、夕方は街頭演説。

18時から、ボランティアの方の出産をお祝いして、ミニパーティー。


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