国会報告 その93(2002.5.7発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




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国会報告(02.4.29〜5.4)



 ★国会報告ゴールデンウィーク特別号★

 ―――― 通常国会前半の活動まとめ ――――

 アフガニスタン復興支援国際会議におけるNGO排除問題に始まる疑惑 追及ばかりが目についた通常国会前半でしたが、私自身はいくら時間があ っても足りない状態で、全力で活動をしてまいりました。

 相次ぐ疑惑・不祥事のため、また、口ばかりで何も実現できない小泉政 権への失望のため、「政治家なんて誰も信用できない」「政治なんて国会 議員の私利私欲のための道具だ」などという声が強まり、政治不信がさら に深刻なものとなりつつあることが何よりも気になります。一般の市民の 関心を失った政治は、ますます市民から離れていきます。そして、そこで 決定されたことによって私たちの生活は支配されるのです。私たちの生活 における最も重要なルールを作るのが政治の役割だという当たり前のこと を一人でも多くの方にご理解いただくことが、日本の政治を救い、日本の 未来を救うのだと心から信じています。

 どうせ自分が投票しても何も変わらない、誰がやってもどうせ同じこと だ、という気持ちが政治への無関心の根底にあると思います。「自分が動 けば何かが変わる」という感覚を持つことはとても大切なことです。そん な思いで、日常活動を続けています。
 通常国会の前半は、今まで通り、重要でありながら国会でなかなか取り 上げられなかった領域や、なかなか取り上げられなかった視点での質問を してきました。また、立法府の最大の役割である議員立法にもいくつも取 り組んできました。

 通常国会前半の活動をまとめてご紹介します。他にも細かい仕事はたく さんありますが、国会の質問や答弁、議員立法、大きな政策立案に絞って 概要をお知らせいたします。国会の議事録全文など、より詳しくは事務所 (電話028−649−6600 メールmizusima@iname.com)までお気 軽にお問い合わせください。



通常国会における質問・答弁 (主要な見出しのみ)

1.厚生労働委員会(2002年2月27日)
小児医療:基幹病院で過労状態にある小児科医の実態について。抜本 的な改善策は。
母子家庭:母子家庭の児童扶養手当の削減問題について。懸念される ことと対応。DVとの関連。母子家庭の自立支援全般について。
障害児保育:ノーマライゼーションの考えに基づいて障害児保育を進 めるために、国としての基準を考え直す必要性について。

2.厚生労働委員会(2002年4月5日)
薬害C型肝炎問題:本日報道された事実(厚生省が血液製剤の危険性 を知っていながら少なくとも3年間放置していた行政不作為)につい ての徹底調査と情報開示の要望。
DV:市町村の地域福祉計画策定に際しては、DV被害者も「社会的 援護が必要な人」として含むよう自治体に指導しているか。
障害者雇用:障害者雇用率制度の中に精神障害者を含めることのでき る時期は。精神障害者への差別をなくしていくための取り組みについて。

3.法務委員会(2002年4月10日)
在日外国人被疑者の処遇:拘置所の処遇について。少数言語者への取り 調べ段階の配慮(通訳の確保、取り調べの録画や録音)などについて。
民法改正:通称使用を法制化することの問題点について。
(大臣答弁:通称使用を法制化すると社会が混乱する。選択的別姓制度 の方が良い)

4.青少年問題特別委員会(4月11日)
子どもへの暴力について:国連子どもの権利委員会の「子供に対する暴 力についての勧告(2000年:施設における暴力 2001年:家庭 及び学校におけるあらゆる形態の暴力)」を踏まえての日本政府の現状 と取り組みについて。

5.厚生労働委員会(4月17日)
子どもの臓器移植:臓器移植法施行後4年半が経過した。子どもをドナ ーとした移植(現行では不可能)について、中立的で透明性のある道筋 を作るべきではないか。
摂食障害:いよいよ緊急の課題となっている。日本の治療を国際水準に 引き上げるための努力、国立の専門センターを作る必要性など。

6.本会議答弁(2001年4月19日)
医療の信頼性の確保向上のための医療情報の提供の促進、医療に係る体 制の整備等に関する法律案(いわゆる「患者の権利法」)

いわゆる「失業者に係る医療保険負担の軽減に関する特別措置法案」 (突然のリストラや倒産のために失業し、その後の医療保険料を払うこ とができなくなる人たちに対して、保険料を軽減する仕組みを作る法案) とセットで、政府の健康保険法改正案の対案として提出した法案。私は どちらも提出者となっている。


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本会議答弁要旨
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 政府・与党は医療の抜本的な制度改革を先送りし、患者負担増を求めた り、良心的な医療を行おうとしている医療者を追い詰めるような小手先の 財政改革ばかりを行ってきた。 
 このような政府の姿勢では医療そのものの質も上がらず、国民の医療に 対する不信・不満は解消されず、さらなる負担への理解も求められない。  そもそも医療は患者を中心として、患者と医療者の共同作業で行われる べきものである。患者の理解と選択に基づく医療の実現には、医療内容の 十分な説明、診療情報の積極的な開示が前提。抜本改革のキーワードは 「情報の公開」と「国民の主体的な参加」である。
 医療保険改革の議論を積み重ねる基盤を作るのが、本法案。
 現状では、医療情報を提供したくても時間的な余裕がないためにできな いという医療者も多い。医療制度さえ整備されていれば、より良い医療を 追求する患者と医療者の利益は一致すると私たちは考えており、そのよう な観点から現在民主党の「医療制度改革案」を作っている。小泉首相お得 意の論理のすり替えに惑わされることなく、真に必要な医療制度の抜本改 革を実現させていきたい。



水島広子が提出者となった法案で現在審議中の議員立法
1.民法改正案(選択的夫婦別姓、非嫡出子の差別撤廃)(2001.5.8提 出:継続審議中)
2.医療法一部改正案(医療事故防止対策)(2001.6.25提出:継続審 議中)
3.医療の信頼性の確保向上のための医療情報の提供の促進、医療に係 る体制の整備等に関する法律案(いわゆる「患者の権利法」)
(2002.4.5提出 厚生労働委員会にて審議中)
4.健康保険法等の一部を改正する法律案(いわゆる「失業者に係る医 療保険負担の軽減に関する特別措置法案」)(2002.4.15提出 厚 生労働委員会にて審議中)



水島広子が中心となって作成している法案・政策
精神保健福祉法の一部改正案ほか(心神喪失などのために重大犯罪を犯 した精神障害者に対する政府の新規立法への対案として)

民主党の男女共同参画政策 民主党・男女共同参画調査会会長(男女共 同参画政策立案の責任者)として、税制、年金、社会保障、雇用・労働、 教育、介護、保育、国際関係など多岐にわたる政策のパッケージを作っ ています。「ジェンダーフリーが日本再創造のカギ」をキーワードに、 出版に向けて文章化の最終段階にあります。

その他、子ども関連政策の数々 小児医療、メディアの問題など、政権 交代後には「子ども省」を、という目標を持って取り組んでいます。


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