国会報告 その87(2002.3.25発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




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国会報告(02.3.17〜3.23)



■3月17日(日) 式典、支持者宅

午前中は式典に出席。
午後は支持者宅訪問。




■3月18日(月) ML、(⇒東京)

7時45分から恒例のマンデーリポート。

9時半から定例の事務所内打ち合わせ。

事務作業や接客などをして、夕方東京へ。




■3月19日(火) 歳費、官僚メモ、古物営業法、岡田政調会長、

8時から国会改革ワーキングチーム。
議員歳費の日割り問題について。
私たちが当選直後に提案した歳費の日割り(現状は月払い。月初めの選挙 で落選した人も1カ月分受け取り、月末の選挙で当選した人も1カ月分受 け取る)だが、党内から思わぬ抵抗や議論が出て、未だに法案提出に至っ ていない。法律改正後直ちに国庫に返還できるように(法改正をしないと 寄付行為になってしまって国庫に返還できない)、私を含めた提案者たち の国庫返還分(私は6月25日当選だったので、24日までの分)がプー ルしてあるという中途半端な状態が続いている。

小泉首相は歳費の1割カットを提唱しているが、歳費の単なるダンピング が始まってしまうと、企業団体献金をもらっている議員とそうでない議員 との議員活動の差が広がるばかりだろう。
一方、歳費の日割りについては、選挙前後の歳費の二重取りの問題なども あり、システムの本質的な問題だと思っている。日割りには反対する人た ちも、歳費の1割カットはのむようだ。どうもよくわからない。

議員互助年金について衆参事務局議員課より聴き取り。
文書通信交通滞在費について衆参事務局議員課・会計課より聴き取り。
「国家公務員の国会議員等との面会の記録等に関する法律案」について長 妻昭議員より。
鈴木宗男議員の疑惑の裏付けとなった外務省メモだが、「鈴木宗男たたき」 の中で忘れられがちではあるが、官僚側のメモを一方的に信用するという ことにも確かに問題がある。面会のメモの信憑性を高め、記録としての価 値を持たせるための法案を考えている。

移動して、内閣部門会議に9時から参加。
古物営業法の一部改正案について、その問題点を(株)ヤフー、(株)楽 天、(株)ディー・エヌ・エーの方たちから聴き取り。盗品の売買を防ぐ ための立法ということだが、「効果も期待できず、かつ、網を掛けすぎ」 というような不可解な法案。

私が到着する前に同じ法案について警察庁から聴き取りを行っている。 インターネット・オークションの定義からして、事業者と警察庁とは全く 平行線のままという。
重要法案として位置づけ、さらに調査していくこととなる。
NPO促進法の一部改正案について。 各種事務連絡。

終了後、内閣部門役員会。

その後、憲政記念館に移動して、部落解放基本法制定中央集会に参加。

議員会館に戻って、11時半から一期生議員と岡田政調会長との懇談会。

12時40分から代議士会。
13時から本会議。
故・岸本光造議員に対する追悼演説。
特殊土壌地帯災害防除及び振興臨時措置法一部改正案について農林水産委 員長からの趣旨弁明の後採決。
土壌汚染対策法案について、環境大臣から趣旨説明の後、民主党の近藤昭 一議員より質疑。

15時から新聞取材。

17時半に簗瀬進議員を訪室。

虎ノ門に移動して、18時からの衆議院厚生労働委員長招待懇談会に出席。 30分ほどで、同じ建物で同時間帯に行われている、衆議院法務委員長招 待懇談会に移動。どちらも、普段与野党対決している与党の議員の方たち や、省庁や最高裁の方たちと、個人的に交流ができる場。




■3月20日(水) 緊急事態法、鈴木宗男議員、法務、厚労、(⇒宇)

8時から、毎週定例の緊急事態法制をめぐる4部門合同会議。
今まで聴き取りを積み重ねてきたが、今日はいよいよ緊急事態法制につい て、論点整理のためのフリーディスカッション。私は厚生労働部門会議を 政策秘書の代理出席にしてもらってこちらに参加。
緊急事態法制は、民主党の結党時からの基本政策の一つだ。その心は、 「法律がなければ緊急事態には基本的人権が『超法規的措置』の名のもと に過度に抑制されてしまう」というもの。その趣旨なら私も賛成であり、 緊急事態法制の議論そのものがタブーだという立場の人たちと私の姿勢は 異なる。

ただ、緊急事態には、超法規的な方向への話はいくらでも加速するものだ。 人間の心というのはそういう構造になっていると思う。「人権を守る」と いうことに重点を置いた法案の作り方をしなければ、最終的に期待した効 果は得られないだろう。そんな法案を作ることができるのか。立法府とし ての挑戦だと思う。そんな発言をした。
テロ特措法の時のように、政府案に乗るか乗らないかで党が二分されるよ うなことを繰り返さないように、民主党としての考え方を法案の形で示す べきだ。

その後、法務委員会。裁判所職員定員法の一部改正案について。

13時から、石毛えい子議員との打ち合わせ。
子ども政策プロジェクトチームの進め方について。

14時40分から厚生労働委員会。戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部改 正案および2002年度における国民年金法による年金の額等の改定の特 例に関する法律案について。

16時から総括副大臣会議。
その後、再び厚生労働委員会が18時前まで。

今日、鈴木宗男衆議院議員の議員辞職勧告決議案の採決動議が議院運営委 員会で否決された。採決になってしまうと、野党の出した辞職勧告決議案 に乗って「賛成」と投票するわけにはいかないけれども、「反対」に投票 するのも世論が気になるということなのだろう。
「採決もしないなんておかしい」というのが一般の論調だ。もちろんその とおりなのだ。が、実は、これは法案レベルでは国会で日常茶飯事に起き ている。野党の提出した法案はほとんど審議にふされないし、審議されて もまず可決されない。どう考えても日本の立法府は活発に機能していると は思えない。

夜遅く車で宇都宮へ。




■3月21日(木) 学童野球、誕生日

朝は学童野球の開会式に参加。

今日は娘(4歳)と私(34歳)の誕生日であり、娘は夫と魚釣りに出か けたが、息子が風邪気味のため私は出かけずに原稿書きなど。




■3月22日(金) 精神医療、選択的別姓、本会議、(宇⇔東京)

7時19分の新幹線で東京へ。今日は息子を抱いて日帰り。

9時から厚生労働部門・法務部門・司法と精神医療の連携に関するプロジ ェクトチーム合同会議。
「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関す る法律案」について、法務省と厚生労働省より聴き取り。対案を作るとい うプロジェクトチームの中間報告を、それぞれの部門としても了承しても らう。

11時から、法務部門・内閣部門合同会議。選択的別姓についての3回目 の会議。
今日は党内「慎重派」の方たちからのご推薦で、高崎経済大学八木秀次助 教授より聴き取り。

選択的別姓に反対する著作もあるという八木氏だが、通称使用を拡大すべ きというのが結論らしい。
「では、どこまで通称を認めるのか。ビザについても認めるのか」という 質問をしたが、
「私には細かいことはわかりません。ビザについても考えたことがありま せん」という。

別姓にすると子どもの生育に悪影響と言うが、そこで論拠として挙げられ ているのが、凶悪犯罪と家庭崩壊の関係を示した弁護士会の報告書などだ (たぶん、大阪弁護士会の方たちは、自分たちの報告書が選択的別姓反対 の論拠に使われるとは思ってもいなかっただろう)。

八木氏自身、「呉越同舟の夫婦別姓論」と題して、別姓を求める人たちを 「通称使用派・不便不利益解消派・アイデンティティ喪失派・イデオロギ ー派・家名存続派」というグループに分けているが、批判の矛先はもっぱ ら「イデオロギー派」だ。選択的別姓は社会主義者の主張であり、レーニ ンの政策を評価する立場の人たちだと言う(恥ずかしながら、私はレーニ ンが夫婦別姓を提唱していたということも知らなかった)。「では、不便 不利益解消派の別姓夫婦の子どもも心を病むのか」と質問すると、「そう は思わない」とのお答え。すっかりわけがわからなくなってしまった。

「細かいことはわからない」「そういうことはよく知らない」などという 回答が目立った八木氏だが、結論は「民法改正をしなくても不都合はない」 とのこと。ビザのことや、通称ではできない数々のことも知らないで、 「不都合はない」などとどうして言えるのだろうか。確かに八木氏にとっ ては不都合はないのだろうが。

また、細やかな事情も考えずにレーニンの話などをして民法改正に反対す るような姿勢の人が子どもの心を細やかに見ることができるのだろうか。 私にとっては、いわゆる「反対派」の人を間近で見る初めての機会だった ので、貴重な体験ではあった。さらに自信を持って民法改正に取り組んで いきたい。

12時15分頃から法務部門会議。
各種事務連絡。
「公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案」 (「テロ資金供与防止条約」の締結に伴う国内法整備)について法務省よ り聴き取り。条約本体がまだ未批准なので、それと合わせた議論になる予 定。

12時40分から代議士会。 13時から本会議。9法案の採決。

14時24分の新幹線で宇都宮へ。

事務作業の後、支持者の方のお見舞い。

来週行われる医療政策の研究会に向けて、19時から、会食しながら打ち 合わせ。




■3月23日(土) 卒園式、十代の性

9時から娘の保育園の卒園式に来賓として参加。

12時半から会合に出席。

その後、打ち合わせ。

18時半から、「十代の性について考える」集まりに参加。
性教育が現実に追いついていないことと自尊心の低下の相乗効果によって、 今、十代の性は大変な問題を抱えている。栃木県は、十代の中絶が全国で トップレベルである。
性教育の充実については待ったなしの課題であるというのが参加者の結論。 私も、民主党の男女共同参画調査会長として、 リプロダクティブ=ヘルス/ライツをしっかりと整備していきたい。


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