国会報告 その53(2001.7.23発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




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国会報告(7/15〜7/21)

■7月15日(日)〜21日(土)

ここのところ切迫早産騒動でお騒がせしてきたが、おかげさまで11日に は退院し、現在は服薬もせずに落ち着いた状態を保っている。
通常の仕事 であればもう職場復帰できている状態なのだが、何しろ今は選挙という修 羅場の真っ最中なので、いずれにせよ妊婦は最前線で戦うことはできない。
また、中途半端に参加して何かトラブルでも起こってしまうと候補者や支 援者に多大な迷惑をかけることにもなる。
以上の事情を考慮し、選対の方 たちの意見も聞いた上で、表舞台への復帰は控えることになった。
無念で はあるが、何も選挙は街頭演説だけではない。
引き続き水面下での選挙活 動をしていくことになる。

 今回、街頭に出るかどうかでいろいろな方のご意見をうかがったが、無 理のない範囲で街頭活動をしたいという私に対して、「そんなことをした ら胎児を犠牲にする鬼母という評価を受けてしまう」という声が案外あっ た。
敵対する陣営で、すでにそういうチラシを撒く準備があるという噂も 聞いた。
私の胎児のことを心配していただくのは大変ありがたいことなのだが、自 分の子どものことは自分自身が最も心配しているし、どんなに忙しくても 妊婦検診は欠かさず受けてきた。
多忙ではあるが、体調と相談しながら、 東京泊まりを増やし、無理のない仕事をしてきたつもりだ。
精神科医として、無理をすることの害はいやというほど痛感してきた立場 である。
たまたま今回は、週刊誌騒動をはじめとしてトラブルがいくつも 重なり、ご心配をおかけするようなことになってしまったが、信頼できる 医師の診断を受けながらの活動を「鬼母」と切り捨てられてしまうのはあ まりにも一面的だと思ってしまう。
どうも、選挙に関連して流される噂や デマというのは、いろいろな意味でいつも考えさせられる。

そんなこんなで監禁状態のような生活であるが、参院選の重点選挙区であ る栃木には入れ替わり立ち替わり党幹部が応援に駆けつけてくれている。

菅直人幹事長、熊谷弘幹事長代理、江田五月さん、羽田孜特別代表、小宮 山洋子さん等々・・・。
羽田さんと小宮山さんはすでに2回も選挙区入り してくださっている。
いつも本当に親しく頼りにさせていただいている方 たちばかりなので大変心強い。



■7月20日

いよいよ県議補選の告示を迎えた。
山田みやこさんの出陣式には、ビデオ メッセージという形を取らざるを得なかったが、羽田孜さんが出陣式に駆 けつけてくださり、本当にありがたい。

多くの方たちのご参加をいただいて、出陣式が元気良く行われた直後には、 山田みやこさんと簗瀬進さんを乗せた本隊車が私の自宅周辺をまず通って くれた。
娘を抱いて表に出てみると(祭日で保育園が休みのため)、ちょうど本隊 車が私の自宅前に止まったところ。
元気いっぱいの山田さんを見て頼もし さを感じ一安心。
街頭活動を控えている身の上ではあるが、お世話になっ ているご近所の皆さまに、私自身がマイクで山田みやこさん支援を訴えさ せていただいた。
皆さまがわざわざ出てきてくださり、山田さんを激励し てくださった。



■7月21日

夜には、民主党の比例区の女性候補者3名と小宮山洋子さんを迎えて、女 性キャラバン集会。
私は相変わらずテープ出演。
今回の参院選比例区では、民主党は女性候補者の割合が最も高い政党とな った。
一貫して「女性候補者を半分に」と訴え続けた小宮山さんや私たち の努力が実った。
比例区が非拘束名簿式となったため、実質的にクオータ制が遠のいたが、 だからと言って諦めてばかりもいられない。
実際に取り組めば取り組むほ ど問題の多いことが改めて実感される非拘束名簿式だが、そんな逆風の中、 地道に女性議員を増やそうとしている民主党の姿勢をどれだけの方に理解 していただけるかが一つの鍵だと思っている。

自民党の候補者はこぞって「小泉改革に力を」などと訴えている。
与党に はすでに力があるのだから、本当にやる気があるのなら参院選前からでも できたはずだ。
あたかも政権交代を目指している野党のような訴えに、大 きな矛盾を感じているのは私だけではないはずだ。

株価がいよいよ下がり、国際的な信頼も期待も得られていないことの良い 証明になっている。
参院選で自民党が勝てば日本が変わるかのような錯覚・ 茶番に、冷静な人たちは気づいているのだと思う。
経済が低迷し、社会がすさんでくると、偏狭なナショナリズムが台頭する ということを、私たちは歴史から学んでいる。
小泉政権が誕生する前から、 すでにそのような動きはあった。
もしかしたら小泉政権こそ、その「偏狭 なナショナリズム」の最たるものなのではないか、という危惧が強まりつ つある。

各党の党首からどんな質問をされても、「今までここまで踏み込んで発言 した首相はいなかった。
それをやると言っているのだから、こんなにはっ きりした改革はない」という返答の繰り返し。
具体論は一切なし。
また、米国が京都議定書にいったん署名しておきながら、それを後になっ て反故にするのは国際的なルール違反と考えないか、と共産党の委員長に 質問されても、「共産党は日米安保反対でしょ。
そんな党とはそもそも認 識が違う」と的外れな応答をする。
こんな言動ばかりが目立つ小泉首相を、 ぜひ冷静な目でもう一度眺めていただきたい。

「今回、自民党に投票するが、それは一つの賭けである」と言っている人 が多い。
でも、政治は宝くじではない。
冷静に、信頼できる議員を選んで いくことこそが、着実に政治の質を上げるのだということを、ぜひ身近な 方たちと話し合っていただきたいと思う。


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