国会報告 その133(2003.2.24発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




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国会報告(02/16〜02/21)



■2月16日(日)




11時から講演。

午後は事務所の打ち合わせ。

今市に移動して、18時から小林守衆議院議員の新春の集い。菅直人代表 も駆けつけた。



■2月17日(月)




7時45分から恒例のマンデーリポート。

9時から定例の事務所打ち合わせ。

その後、県連事務所で3月1日の「躍進の集い」に関しての相談をした後、 11時9分の新幹線で東京へ。

12時半から、「2・17難病・慢性疾患対策を考える集い」。
全国から多くの当事者団体の方が集まられて、超党派で開かれた。
私は、1分間スピーチで、難病対策というのは、日本の民主主義を考える 上で重要な問題だと発言した。つまり、難病の当事者の絶対数は少ない。
多数決の原理からは、切り捨てられる領域だ。また、ここのところの見直 しの動きを見ていると、患者数などを基準に話し合われているのも気にな るところだ。当事者にとっては、全体の患者数が増えたから自分の生活の 安心が確保されたり医療費の負担がなくなるというものではない。机上の 空論をマクロで論じることによって、ミクロの生活が破壊されることを政 治は自覚しなければいけない。
私自身の難病についての考え方は、以前も述べたが、現在研究費にもっぱ ら頼っている難病政策を、研究と生活支援を切り離し、それぞれ適正化す べきだというもの。

新幹線で宇都宮に戻り、お見舞いやお通夜。



■2月18日(火)




9時11分の新幹線で東京へ。

今日は衆議院第一議員会館で「生命のメッセージ展」が開かれている。い じめや交通事故など、犯罪被害者の遺族の方たちが、被害者の遺品を持ち 寄って全国各地で開いてこられた。昨年、宇都宮で開かれたときには私も 出席させていただいた。

このテーマは、犯罪被害者基本法案(民主党が提出ずみ)の議論のみなら ず、悪質な交通事故犯罪の厳罰化(民主党が議員立法で提出後、政府提出 法案として成立)など、法改正議論とも結びつきながら進んできた。

遺族の方たちにとって、名乗りを上げることにはまず勇気がいる。まだま だ多くの方たちが、傷ついたまま沈黙しておられると思う。同じ境遇の方 たちが集まって、命の重みを訴え、社会にメッセージを発していく、この ような試みによって、さらに多くの方たちが癒やされると共に、立法議論 を活性化していくことにつながると思う。
ここまで運動を広げてこられた関係者の皆さんのご労苦に改めて敬意を表 したい。

党本部に移動して、11時から役員室会議。いよいよ代表の全国遊説が本 格的に始まる。

12時40分から代議士会。
13時から本会議。
2003年度地方財政計画について、地方税法等の一部改正案、地方交付 税法等の一部改正案について、総務大臣より趣旨説明の後、民主・自由・ 共産・社民より質疑。

15時から総括副大臣会議。

16時16分の新幹線で宇都宮へ。
17時半から統一地方選に関しての企画戦略会議。

会議終了後、夜遅くに車で東京へ。



■2月19日(水)




午前中は事務作業など。

12時から国対役員・筆頭理事合同会議。株式会社産業再生機構法案の審 議日程をめぐってまたもや与党が一方的な言い分を押しつけてきたため、 議院運営委員会が空転している。国会運営も緊迫してきた。

15時に厚生労働省の方が来室。パート問題についてヒアリング。総合雇 用政策会議の副座長として、パート問題は私が党の責任者になっている。
今週中に基本的な考え方をまとめ、来週の会議にかける予定。今日はその 準備として政府側の言い分や審議会の様子などを聞いた。

党本部に移動して、18時から両院議員懇談会。
野党結集のあり方について。連合および労働組合との連携・協力について。
企業団体献金のあり方について。たっぷり2時間はかかった。
野党結集のあり方については、党内に温度差がある。自由党との合流を急 ぐ人や、極めて消極的な人もいる。私自身、今まで、法案の修正協議でも 歩調を合わせられなかったという経験を何度もしており、党としての合流 や統一会派を組むということは実現可能なことだとは思えない。私にとっ ての大きな政治テーマである選択的別姓についても、自由党は消極的だ。
「どうして統一会派をくめないのか」と聞かれることもあるが、連立政権 を組んでいる与党3党ですら、統一会派を組んでいるわけではない。
そうは言っても、小選挙区で候補者が乱立すると政権交代という争点がぼ やけてしまう。選挙協力には全力を挙げるべきだと思う。



■2月20日(木)




8時から外務・安全保障合同部門会議およびイラク問題等プロジェクトチ ーム、北朝鮮問題プロジェクトチーム。
イラク情勢について、ベルナール=ド=モンフェラン駐日フランス大使、 ヘンリク=シュミーゲロー駐日ドイツ大使よりヒアリング。
最大の目的はイラクに武装解除させること、査察はきわめて有効なもので あること、今回の査察は国連決議1441によってきわめて強化されてい ること、イラクは拒否的な態度を示しているわけではないこと、問題があ るときにも交渉によって解決が図られていること、という、しごくもっと もなご意見をうかがった。

9時からは、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会からのヒアリング。

赤坂に移動して、11時半からは国のかたち研究会。ヤミ金融問題につい て、など。

12時40分から代議士会。
13時から本会議。
株式会社産業再生機構法案、同法の施行に伴う関係法律の整備等に関する 法律案、産業活力再生特別措置法の一部改正法について、趣旨説明の後、 民主党、自由党、共産党、社民党より質疑。

14時半頃、本会議が終了したため、ただちに保団連関東ブロックの医療 費3割負担を凍結する集会へ。

15時から心理職国家資格化に関するワーキングチーム。

16時15分から医療問題プロジェクトチームの「医療の質を考えるワー キングチーム」。
医薬品審査の現状について厚生労働省よりヒアリング。

事務所に戻って、連合の方たちとパート問題について意見交換。



■2月21日(金)




8時から、税制調査会・年金改革プロジェクトチーム合同会議。
年金改革について財務省よりヒアリング。
年金については、厚生労働省と財務省で立場が若干異なる。端的に言うと、 厚生労働省は保険料を上げることに目が向いており、財務省は給付水準を 下げることに目が向いている、と言って良いだろう。

11時から代表選挙制度検討委員会。昨年の代表選で党のイメージを傷つ けた民主党だが、挫折することなく市民が主役の代表選を実現していける よう、繰り返し議論を続けている。

12時から、総合雇用政策担当特命大臣の城島議員と打ち合わせ。来週の 会議にかけるパート問題についての法案の考え方を説明。

その後、取材や打ち合わせの後、新幹線で宇都宮に戻り、18時半からは 谷ひろゆき参議院議員の新年会に出席。

ところで、今日も民主党の若手議員同士で話をしたのだが、ここのところ、 世論は政治の問題についてあまりにも反応が鈍いのではないだろうか。例 えば、現在問題になっている名古屋刑務所における殺人事件についての法 務省の対応についても、これは、いわゆる「不祥事」というレベルではな く、国家権力による殺人だ。憲法違反にあたる。でも、「どうせ悪いこと をした人だから」という意識があるのか、あまりにも世間的な話題になっ ていないように思う。
また、イラク問題について、国会では何も答えない日本政府が、国連の場 ではペラペラとしゃべることにも違和感を覚える人は多くないのだろうか。
あまりにも原始的な民主主義のルールが破られていることが日常化してい くようでは、本当に日本はだめな国になってしまう。







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