よりよい睡眠のためのルール

© Ellen Frank, PhD and Holly A. Swartz, MD,2011 (水島広子訳)

  1. 布団の中であまり長時間過ごさないようにしましょう。あまりにも長い間布団の中にいると、睡眠が浅くなり得られる休息も少なくなってしまいます。翌朝すっきりと感じるのに必要なだけの睡眠を取るようにしましょう。布団の中で過ごす時間は、実際に眠っている時間とほぼ同じでよいのです。

  2. 一週間の毎日、同じ時間に起きるようにしましょう。それによって体内時計がセットされ、不眠になりにくくなります。

  3. 毎日運動すると睡眠を深くすることができます。就寝直前には運動しないようにしてください。就寝の4時間前までには運動を終えるようにしましょう。

  4. 寝室訳注(1)を居心地よいものにし、余計な音や光をなくしましょう。カーペットを敷くこと、遮光カーテンを使うこと、ドアを閉めることなどは役に立ちます。

  5. 室温を穏やかに保ちましょう。温かすぎる部屋や寒すぎる部屋は、睡眠を妨げます。

  6. 規則正しい食事をして、空腹のまま眠らないようにしましょう。就寝前に軽食をとること(特に炭水化物)は、睡眠の役に立ちます。脂っこいものや重い食べ物は避けましょう。

  7. 夜間トイレに行く回数を減らすために、晩以降大量の水分をとらないようにしましょう。

  8. 晩にはアルコールを飲まないようにしましょう。アルコールは、緊張した人の寝付きはよくするかもしれませんが、睡眠が断片的になり、結局のところ休息がとれなくなります。

  9. 睡眠に問題があるときには、喫煙しないようにしましょう ー ニコチンは刺激剤です。

  10. 布団の中まで問題を持ち込まないようにしましょう。晩のうちに、具体的な問題に取り組んだり、翌日の活動を計画したりする時間を持つようにしましょう。

  11. 晩にはカフェイン入りの飲料を減らすかやめるかしましょう。

  12. 寝室訳注(2)は、睡眠(と性交渉)だけの場として使いましょう。読書、飲食、テレビ視聴はやめましょう。これは、脳が寝室を「眠るための場所」と認識するトレーニングの役に立ちます。

  13. 時計を見ないようにしてください。時計を見てしまうと、うまく眠れていないときによけい焦って感じるだけです。時計は、ベッドの下に置いたり、裏返したりして、見ないようにしてしまいましょう。

  14. 昼寝を避けましょう。昼に起きていると、夜よく眠れるようになります。

  15. 寝付くように「頑張らないで」ください。就寝後15-20分間、目がぱっちり冴えているようであれば、寝室訳注(2)を出て、退屈な本を読むなど別の何かをしましょう。刺激的な活動はせず、照明のレベルは低くしておいてください。眠くなったときにだけ、布団に戻りましょう。

  16. 就寝前に明るい光を浴びることは、睡眠を妨げる可能性があります。可能であれば、明るい人工光(蛍光灯、パソコンのスクリーン)を見るのは就寝2時間前までにしましょう。テレビは、画面から安全な距離(約2メートル以上)離れていれば見ても大丈夫です。


訳注(1):寝室が独立していない場合は、「寝る状態になったときの部屋」と解釈してください。

訳注(2):寝室が独立していない場合は、「布団」と解釈してください。

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